なんて勇敢なお兄ちゃんなんだ。
あずきちゃんには、カリメロに似ている大豆ちゃんという妹がいる。
今はシスコンと言われるくらいあずきちゃんは大豆ちゃんを溺愛している。
あずきちゃん5歳、大豆ちゃん3歳の時、二人は外で遊んでいた。
そのとき、あずきちゃんは祖母のとっつぁんカブが目に入った。
大豆ちゃん!あのバイクに乗ってみよ!
と大豆ちゃんを誘い、バイクに乗って遊んでいた。
そしたら、大豆ちゃんが乗っていた時にバイクが倒れて大豆ちゃんは下敷きになった。
あずきちゃんは急いで、畑にいる祖母に助けを呼びに行った。
幸い、何針か縫う手術で済んだけど、大豆ちゃんの泣き声が病院に響き渡っていたのを今でも覚えている。
あずきちゃんが誘ったばかりに大豆ちゃんを犠牲にしてしまった。
ある時は、買ってもらったばかりの補助輪付きの自転車の後ろに小さな大豆ちゃんを乗せて、遠いところまで行った。
それを発見した近所のおばさんが母に電話し、母が顔を真っ青にして迎えに来た。
あずきちゃんはいつも大豆ちゃんを道連れにした。
それで母に叱られると、大豆ちゃんのせいにしていた。
それなのに、大豆ちゃんはいつもニコニコしながら「ねえたん」ってあずきちゃんの後をついて来た。
どう考えても、大豆ちゃんを道連れにして大豆ちゃんのせいにしていた小さい頃のあずきちゃんは、ブリッジャー君のような行動は絶対できない。
ブリッジャー君は本当にたくましい。
いくら愛していても、自分の命を顧みずに守るって簡単なことじゃないもん。
何よりブリッジャー君の命が無事でよかった。
あなたたち人間を愛するから救うのであって、救うために愛するのでは決してない。
2010年3月14日 主日の御言葉
ちなみに80代後半の祖母は未だに、とっつぁんカブをブンブン乗り回している。